備前焼の特徴、焼き色

焼きものの特徴、焼色のご紹介。ごま、桟ぎり、緋だすき、窯変、牡丹餅、青備前など備前焼ならではの美しい焼き色、模様をご紹介します。

 
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    素朴な自然美、備前焼。    
   

備前焼とは

備前焼とは、平安末期の十二世紀頃から備前(びぜん:現在の岡山県備前市周辺)で作られはじめた焼き物で、今日も茶器、花器、酒器、食器などが主に作られています。釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を使わず、松割木で焼き締めますが、このときの炎のあたり方や灰のかぶり方によって、表面に様々な模様や色合いが生じます。備前焼の最大の魅力は、素朴な自然美と偶発的なおもしろさに神髄があるといえます。派手さこそありませんが自然な渋みの風情が好まれるとともに、花入れは花が長持ちする、酒器は酒がうまくなる、などと言われ、機能性の面でも愛好者の多い焼き物です。

     
             
    備前焼の焼色(やきいろ)    
         
   

炎が描く焼き色

備前焼は窯に入れた作品を、松の割り木(わりき)で10日〜2週間ほど焚きます。備前焼の焼き色(やきいろ)や模様は、このときの炎の動きや、松割木の灰などによって生まれます。

窯の中の位置や配置によって特色が現れますので、作家は偶然までも計算に入れ、焼き上がりのイメージを描いて窯に入れます。しかし、最終的には自然の力に委ねるわけですから、思わぬ失敗もあれば、予想外の芸術が誕生することもあり、これがおもしろいところでもあります。

備前焼の代表的な焼き色をご紹介します。

   
         
   

胡麻(ごま)

ゴマは、ちょうどゴマをふりかけたような模様です。色は黄、金、黒、青など様々な場合があります。松割木の灰が作品にふりかかり、さらにその灰が高温の熱で溶けて灰釉になったものです。 灰が多くかかり高温で流れるようになると、玉だれ、流れ胡麻と呼ばれるものになります。

 

桟切(さんぎり)

桟ぎりは、灰色系統の複雑な焼き色です。作品の一部が灰や炭に埋もれると、その部分は黒くなりますが、炎にあたる部分は赤くなり、その境界が灰青色の桟ぎりになります。窯の各部屋を仕切る桟の近くでよくとれたので桟ぎりと呼ばれるようになりました。

   
             
   

緋襷(ひだすき)

緋だすきは、うす茶色の素地に緋色の線が「たすき」のようにかかった模様です。備前焼の中でもっとも華やかな焼き色ですから、特に若い方には一番人気の焼き色です。緋だすきは、作品にワラを巻いて焼きます。ワラの部分が炎の色をまとった美しい焼き色です。

 

牡丹餅(ぼたもち)

ぼた餅は、皿や鉢などの平らな作品に、ぼた餅を載せたような丸い柄ができたものです。皿などの作品の上に、ぐい呑みなどの小さな作品を置いて焼くと、その部分だけ丸く炎の陰になって、ぼた餅のような模様ができます。

   
             
   

窯変(ようへん)

窯変は、薪に触れた部分に銀色、触れなかった部分に朱色、その境目には金色が出ることもある変化に富んだ焼き色です。作品の大部分が薪に埋もれるような場所に横倒しに窯詰めし、薪に触れる部分と触れない部分をつくります。焼成できる場所がわずかで、備前焼の華といえる焼き色です。一般にいう窯変は、陶磁器などで焼成時に予期しない釉色が出ることをいいますが、備前焼でいう狭義の窯変は、この焼き色のことをさします。

 

青備前(あおびぜん)

青備前は、還元(酸化の反対で、酸素を取り除く作用)の強い場所で焼かれた作品が青灰色または黒色になったものです。必ずとれる焼き色ではなく、古くから偶然できる場合が多かったので、大変珍重されてきた焼き色です。

 

   
       

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